こんにちは🌼
新しくさとラボの運営メンバーとして活動することになりました、さやかです!
10月25日に、六本木グランドタワーにあるディップ株式会社様に会場提供をいただき、さとラボの第8回ミートアップが行われました。
テーマは、「空き家を活用したまちづくりを考える」。
ゲストスピーカーとしてエンジョイワークスの福田和則さんと、アシスタントの保坂響さんをお招きし、空き家を上手く活用してまちづくりに繋げる方法について考えました。
アイスブレイク
まずに、アイスブレイクとして参加者同士で自己紹介を行いました。
今回の参加者は、まちづくりや空き家の活用など、一人一人様々な興味関心を持つ学生たち。
自己紹介だけでもお互いの視野が広がります。
何回も参加してくれる学生もいて、テーブルを盛り上げてくれています。
セミナー:空き家の利活用を通じた参加型まちづくり
次に、福田さんのご講演が行われました。
福田さんは大学卒業後、証券会社でプライベートバンカーとしてご勤務されていました。
そこで様々な起業家の方々と出会い、刺激を受け、2006年に東京から湘南の葉山に引っ越しをされ、2007年にエンジョイワークスを立ち上げました。
自分の暮らす葉山のような良い町、良いコミュニティを作りたい!
葉山は、自治会や婦人会など地域に昔からある垂直型のコミュニティーと、釣りやサーフィンなど仲間同士で楽しみを共有する水平型のコミュニティーが交わっている町。
福田さんは、そんな葉山に強い魅力を感じ、「葉山のような良い町・良いコミュニティーを作りたい」と考えるようになりました。そして、良い町・良いコミュニティーには「自ら考え、自ら選択する人」「共創する人」が多いと気づき、そのような人を増やすことをエンジョイワークスの経営理念として掲げられました。
みんなで一緒にまちづくりをする
まちづくりには、デベロッパーが都市開発をするトップダウン型と、住民主導で取り組みを行うボトムアップ型の2種類の方法があります。
エンジョイワークスが目指すのは、ボトムアップ型のまちづくり。
そのために、エンジョイワークスは「参加型まちづくり」の仕掛けやツールを提供しています。
では、具体的にどのようにまちづくりを進めているのでしょうか。
エンジョイワークスでは、最初に物件紹介を行います。しかし、その目的は「物件を紹介すること」よりも、「そこに住むことで得られるライフスタイルやコミュニティー」を紹介すること。求めるのは、ただそこに住む住人ではなく、一緒にまちづくりをしてくれる仲間なのです。
次に行うのは、家の建設設計です。家を建てるということは、最小単位のまちづくり。内装や外装を共に考え作ることで、住人一人一人に自分達がまちづくりに携わっているのだという意識を養います。
2015年4月から構想が始まった「桜山シェアアトリエ(https://hello-renovation.jp/renovations/3403)」は、自宅以外の活動場所を求めるアーティストが同じ悩みを共有し、立ち上がったプロジェクトです。逗子に売りに出されていた廃工場にベニヤで仕切りを立てて15個のブースを作り、自由に使えるスペースにしたところ、構想の段階から携わっていたアーティストを初め入居希望者が後を絶たず、アーティストが地域住民と仲良くなったことで、シェアアトリエそのものが地域コミュニティとのハブになりました。
家が出来上がったら、次に行うのは事業計画です。例えば、「桜山シェアアトリエ」は、居住するアーティスト全員でその土地を買い、一人一人がオーナーシップになりました。そうすることで、作るプロセスだけでなく、所有しているという感覚が共有され、住人一人一人が主体的にまちづくりに関わるようになります。
では、そのようなプロジェクトを行う際の事業費はどのように集めれば良いのでしょうか。エンジョイワークスが行なっているのは、投資型のクラウドファンディングです。葉山の古い蔵を再生して宿にするプロジェクトを立ち上げた際には、宿の収益の4%を還元するという条件でクラウドファンディングを行いました。すると、1日で目標額に達成。それどころか、大手企業で経営に携わっている人など投資のプロが多く集まったのです。そして、宿の運営状況をレポートにまとめて投資家に共有し、共に実際の事業計画を立てていきました。実際にそこで出た施策を実行したところ、3ヶ月後も売り上げは落ちず、高いパフォーマンスを保つことができました。
参考:https://hello-renovation.jp/renovations/3099
このようにして、共にプロジェクトに参加する仲間を募り、参加する「ひと」主体でアイデアを出し、建物を作り、投資をすることで、家づくりからまちづくりへと繋がっていくのです。
ワークショップ
講演が終わった後はワークショップを行いました。
実在する地域を題材として、「日帰りで満足されてしまう、後継者が不足、使われていない配慮感が増加、コンテンツの見せ方に課題がある」という共通の条件のもと、①地域の特性を活かしたコンセプトを考えるチームと、②建物の特性からコンセプトを考えるチームの2チームに分かれ、空き家をどのように活用するかアイデアを出し合いました。
①のチームは、
・大山がミシュラン・グリーンガイドで二つ星を獲得している
・ケーブルカーがあるため登山者が多い
・大山神社にお酒の神様が祀られている
という特性に着目し、空き家を宿にしてバーカウンターを作り、登山者と参拝者がお酒を飲みながら繋がる場を作る「大山酒乱会」というコンセプトを提案しました。
②のチームは、
・空き家の客室が広い
・部屋数が多い
・自然に囲まれている
という点に着目し、都会の小学生を対象に自然の中で学ぶ場を提供する「レトロな林間学校」というコンセプトを提案しました。
実際にワークショップをやってみると、条件を満たす案がなかなか思いつかず、アイデアを出すことの難しさを感じました。しかし、チームで話し合っているうちに自分では思いつかないような斬新なアイデアが登場し、様々な人が集まって話し合うことの重要性を学びました。
ミートアップに参加してみて
ご講演で福田さんが仰っていた、「家づくりは最小単位のまちづくり」という言葉が印象的でした。まちは、住民一人一人の意識で変わることができ、その意識を持った人を生み出すことが重要です。今回のミートアップを通して、自分の住む町を変えるにはどうすれば良いか、家をハブにして考えるという新しい視点を養うことができました。
次回のイベントは11月27日
地域と一緒に何かをしたい学生が集う「さとラボ」
毎月1回テーマを決めてミートアップを開催しています。
今回のテーマは、「地域に根ざした学び合いの場作り」🏡
【日時】11月27日 18:30-20:30
【場所】都内イベントスペース
【参加対象】地域活性化や地域プロジェクトに興味のある学生(高校生含む)
【参加費】¥500
*飲み物をご用意します。
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