第1回Warp Nightでは、絵を使ってコミュニケーションをするワークショップを行いました。
2011/8/12 18:00~20:00 @M-warp
■講師
- 1979年、名古屋市生まれ。
- 2004年、名古屋市立大学大学院芸術工学研究科 卒業。
- 2004年から OLYMPUSにて医療機器、録音機、デジタルカメラのプロダクトデザインを行った後、新規部署を立ち上げ。企業哲学、商品戦略などにブレインとして参加しつつ、新商品の機能立案からプロトタイピング、販売戦略を行う。中でもajiプロジェクトは、後に形を変えOLYMPUS PENとして発売され、ヒット商品となる。
- 2007年から SONYにてPCおよび周辺機器のプロダクトデザインを行う。
- iid自由大学で「自分を活かすポートフォリオ講義」教授を担当。
- http://designco.web.fc2.com/designco/index.html
- 2011年、治田将之とともにプロダクトデザインを中心に活動するクリエイティブユニットTENTを結成。
- http://tent1000.com/About.html
■英語を超えた世界言語を学ぼう
8月12日、表参道のオフィスで、講師に青木亮作さんをお迎えして、 学生20名を交えてのワークショップが催されました。 会議や話し合いにノートパソコンを持ち込むことに、なんら違和感を感じなくなった今日。その一方で画面とにらめっこしながら会話をする不自然な風景。本当にこれできちんと相手とコミュニケーションがとる事ができるのでしょうか? このような不自然な会話を改善しよう、という思いから、今回、このワークショップを企画する運びとなりました。学ぶのは「絵」。目的は「絵を使ってコミュニケーションをとること」です。
はじめに まず始めに、講師の青木さんから絵の持つ可能性についてお話をいただきました。 「パワーポイントでのプレゼンよりも、手書きの絵でのプレゼンの方がうまく伝わります。会議でもノートを使っています。パソコンは持ち出しません。相手の目を見て話をしたいですから」 普段パソコンを打ちながら会議に臨んでいた学生にとって、この指摘は大きな衝撃となりました。
「これかわいいね。犬?」「あ、猫です(笑)」「猫!?(笑)」
参加者全員で今日一日の出来事を絵に描いてみます。参加者された方のほとんどは絵を描くこと自体久しぶり。絵を描くのは高校以来という方もいて、これには講師の青木さんも苦笑されていました。そして自己紹介も兼ねてそれぞれの描いた絵を公開。しかし、絵の説明はしません。絵だけをみて何が描かれているのかを判断しなければいけません。すると、やはり何を描いたのか判断しかねる絵がいくつも登場します。 しかし面白いのは、例え何を描いた絵かわからなくても結局その絵が話題になります。 とにかく絵を描いてみることで、一つの気づきを得ます。絵の話題性です。ひとたび絵を描いてしまえば、すぐにその絵をめぐってコミュニケーションが生まれます。しかもほとんどの場合、笑いが起きるのです。
ヒトを描いてみよう 「ヒトを描くにはコツがあります。軸を見ます。外枠ではなく内側の軸をみることでよりきれいなヒトが描けます」 この裏ワザには思わず「おお~」という声があがりました。 人を描くのはとても大変です。ポーズを取らせれば大抵バランスの悪い人が出来上がります。それならポーズを描いてから人を描けばいい。そうすることでどんなポーズでも描けるようになります。 「軸から描く原理」は、木やボールペン、私たちの身の回りにあるほとんどのモノに応用できます。
文字を文字で終わらせない 次は、メモ帳を活用する人にとって目から鱗のテクニックです。 「文字を書くのも、もちろんアリです。でも文字を文字のまま終わらせないでください。四角や丸で囲ってあげるだけで全然違うでしょう?こうして関連付けてあげてください。そしてできれば挿絵もいれてあげてください。」 一目瞭然ですね。
ハマる参加者 さて、青木さんによるワークショップも終わりに近づいてきました。ここまでくると自分で思い通りの絵が描けるようになり、参加者のみなさんは、もう青木さんのレクチャーそっちのけで夢中になって絵を描いていました。
こうして第一回Warp Night「英語を超える世界言語学ぼう」は無事終了。
2時間ほどで世界中のどこでも伝わるコトバを習得することができました。
2時間ほどで世界中のどこでも伝わるコトバを習得することができました。
デジタルネイティブと呼ばれる現代の学生にとって、絵を使ってコミュニケーションすることの大切さを学べたことは、とても大きな収穫でした。「その絵かわいい!」「このポーズいいね!」こんな会話は紙とペンがなくては始まりません。今回のワークショップを機に、これからの自分のコミュニケーションをより良いものにしていこうと思います。